メタボ検診、腹囲以外でも判断

メタボリックシンドロームの予防に着目した特定検診・保健指導について、厚生労働省は10日、腹囲を第一条件に指導対象者を選んできた現行制度を見直し、腹囲が基準未満の場合も血圧などの検査値が基準を超えれば指導対象とする方針を決めたそうだ。肥満ではない人でも高血圧や糖尿病などの生活習慣病になることが科学的なデータで明らかになり、指導を実施することが必要と判断したという。
この日開かれた専門家による検討会で、大筋了承されたそうだ。2018年度から実施される見込みとのこと。
特定検診は「メタボ検診」と呼ばれ、08年度に始まった。へその位置の腹囲が男性85センチ以上、女性90センチ以上であることや身長と体重で計算する体格指数(BMI)が基準値を超えることを第一条件とし、さらに血圧、血糖、血中脂質の数値に異常がある人を対象に、生活習慣の改善などの保健指導を実施しているそうだ。
しかし、制度の発表直後から「日本の生活習慣病の多くは肥満とは関係なく発症するうえ、日本は肥満者の割合が少なく、本来指導が必要な人を見落とす恐れがある」と批判が起き、複数の厚労省研究班が肥満だけが生活習慣病のリスクではないとの分析結果を公表したとのこと。厚労省は13年度から非肥満者についても「必要な支援を実施することが望ましい」と健診の進め方を改めたが、肥満を第一条件とする制度の変更は見送っていたという。
新制度では、血圧、血糖、血中脂質の各検査結果をもとに、心筋梗塞などの循環器病のリスクの有無を判断。腹囲が基準以上の人は減量を目指す保健指導の対象とし、基準未満の人には非肥満者向けの保健指導を実施するそうだ。
この日の検討会は、腹囲の基準値についても議論したそうだが、「現状を変えるほどの根拠となるデータがない」として変更しないことになったという。
肥満になると生活習慣病のリスクが上がりそうだが、肥満ではない人が発症することも多いようだ。生活習慣病の発症を未然に防ぐためにも制度の変更は大切なのではないだろうか。